障害者手帳の取得を検討されている方向けに、障害者手帳を取得した場合のメリットやデメリットを整理しました。
障害者手帳とは
身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者福祉手帳の3種類があります。
このいずれかの手帳を持っていれば、国や民間の事業者から様々なサポートを受けることができます。
身体障害者手帳
身体の機能に一定以上の障害があると認められた方に交付される手帳となります。
1級から6級に区分されます。
基本的には一度取得すれば更新はなく、将来障害の状態が軽減されると予想される場合は一定期間後に再認定を実施する場合もあります。
ちなみに、我が家の小学生の子供も身体障害があり身体障害者手帳1級を取得していますが、顔写真は2〜3歳のころに取得した際の、赤ちゃんのままになっています・・・
療育手帳
知的障害があると認められた方に交付される手帳となります。
重度(A)とそれ以外(B)に区分されます。
精神障害者福祉手帳
一定程度の精神障害があると認められた方に交付される手帳となります。
1級から3級に区分されます。
統合失調症、そううつ病、てんかん、記憶障害、発達障害、自閉症、学習障害、注意欠陥多動性障害などが該当します。
障害者手帳取得のメリット
以下は一例で、他にもJRや私鉄の割引、ディズニーランドやUSJなどでの割引など、たくさんのメリットがあります。
随時更新していきます。
現金支給
障害者本人や、障害者を扶養している方に手当が支給される
障害者の扶養者に対して特別児童扶養手当。
障害者本人に対して障害児福祉手当、特別障害者手当などが支給されます。
20歳以降の場合、障害年金が受給できる
障害基礎年金や障害厚生年金が受給できます。
補助金支給
身体障害者の場合、補装具費の補助が出る
失われた身体機能や損傷のある機能を補うための用具(補装具)の購入や修理にかかる費用が補助されます。
医療費の助成が出る
医療機関を受診した際、医療費の補助を受けることができます。
ただし、自治体によってはこの重度心身障害者医療費助成制度が存在せず、補助金が出ない場合もあります。
小学校や中学校で、ランドセルや文房具、給食費などの補助が出る
教育にかかる費用の一部が補助されます。
高速道路などの有料道路での割引がある
条件を満たす障害者の場合、有料道路が半額になります。
ガソリン代の補助がある
自治体によって制度の内容は大きく異なりますが、一定の金額分のガソリン代が補助されます。
所得控除
障害者控除や特別障害者控除による所得控除が受けられる
所得が控除され、税金の負担が軽くなります。
心身障害者扶養共済制度に加入でき、掛金全額所得控除が受けられる
掛金の全額が所得控除となります。
年金受け取り時も、所得税の課税対象外となります。
税額控除
自動車税の環境性能割、種別割が減免される
自動車税が減免され、場合によっては全額免除されます。
障害者手帳取得のデメリット
デメリットはありません
子供への障害者手帳取得を検討されている方へ
障害者手帳を取得するということは、「障害者」と認定されるということです。
そのため、たとえば自身の子供に対して障害者手帳を取得する場合は、「障害があると認めたくない」という気持ち上の大きな問題があります。
我が家もそうでしたが、障害のある子供を扶養されているほとんどの家庭でその葛藤があったと思います。
この悩みは非常に大きな問題で、特に療育手帳や精神障害者福祉手帳の場合、夫婦のどちらかが子供に障害があると認めたくはなく口論となり、離婚にまで発展するケースもよく聞きます。
しかし、冷静に子供の障害を受け入れ、子供の特性を正しく理解し、適切な療育やサポートを子供に受けさせてあげるべきです。
障害者手帳を取得することでのデメリットはありませんが、もしそれでも取得したくない場合は、障害の程度が軽くなれば障害者手帳を返納すればいいだけです。
子供の障害を認めることは本当につらいと思いますが、よく夫婦で話し合い、子供のことを第一に考えて決断しましょう。
障害のある子供を扶養していると、子供の障害のことだけではなく自身が年老いた後の介護やお金に関する悩みもどんどん増えてくると思います。
世の中には似たような境遇の方がいっぱいいます。一緒に勉強していきましょう。
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